
逸失利益は、交通事故に遭わなければ得られたであろう利益が得られなかった場合に生じます。では、交通事故における逸失利益とは何でしょうか。ここでは、被害者が交通事故で亡くなったことを前提に逸失利益を説明します。
被害者が就業している大人の場合、逸失利益としては給料などを基準として算定することができます。しかし、被害者が子どもの場合はどうでしょうか。この場合、就職もしていないことから逸失利益が認められないとも思えます。
しかし、平均賃金という指標があるため、現在では18歳から67歳まで働いたと仮定して平均賃金をもとにした収入から生活費を控除した分を逸失利益として認めるとしています。
そうすると、老人の逸失利益はどのように考えるのか、疑問が生じると思います。子どもの場合には67歳まで働くと仮定していることからすると、老人の場合67歳以上の方の場合には逸失利益が認められないとも考えられます。しかし、67歳以上の老人の場合、年金をもらっている可能性があります。そのため、平均寿命まで年金がもらえるものと仮定して逸失利益を算定することが認められています。また、年金をもらっていないとしても、平均寿命の2分の1を就労可能年数とする運用がなされています。ですから、実際には逸失利益がゼロになるということはないということです。
このようにみてくると、逸失利益の計算はとても技術的なものにみえます。ですが、交通事故の被害者側に立てば、なるべく事故前と同様の生活を取り戻したいと願うでしょう。そのために、逸失利益の計算は複雑化しているものと考えられます。
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